既存データセンターでの液冷導入の進め方
データセンターの熱管理は、空冷と液冷を組み合わせたハイブリッドへと進化しています。では、高密度ワークロードをハイブリッド冷却インフラへ、どのスピードで移行していくべきでしょうか。
AIや機械学習(ML)モデルの需要が急増する中、冷却戦略は見直しの時期を迎え、新たな選択肢の検討が進んでいます。Vertivの技術ガイド「Deploying Liquid Cooling in the Data Center」では、1MW規模のIT負荷に対応する液冷導入について、実践的な戦略と導入ステップを解説しています。

液冷は誰が導入し、なぜ選ばれているのか
液冷はすでに導入が進んでおり、その活用はさらに広がり続けています。

成長を加速させる要因
ChatGPTやClaude、LLaMAなどの登場により、AIや機械学習への関心は急速に高まっています。企業は、業務の最適化やイノベーションの加速に向けて、その活用を広げています。
同時に、AIサーバーの進化により発熱量は急増し、1台あたり6kW〜10kWに到達。チップからラックに至るまで、熱密度はさらに高まり続けています。
いま、新しい冷却戦略へ
高密度化が進む中で、液冷導入の最適なタイミングを解説します。

液冷導入に向けた準備
このシンプルなロードマップを活用し、既存データセンターへの液冷導入に備えましょう。
ディープラーニング、自然言語処理、AIチャット生成、トレーニング、推論に関する現在および将来の需要を評価します。
サイト監査の実施
現在の気流を把握するためにCFD(数値流体力学)解析を行い、既存インフラが新たなワークロードに対応可能かを評価します。あわせて、設置スペースや給水設備の状況も確認します。
導入予定スペースでのインフラ設計・検証
データセンター内の対象スペースにおいて、ハイブリッド冷却インフラをモデル化し、導入にあたっての課題を特定します。そのうえで、機器配置の最適化と最終的な調整を行います。
サイトへの影響評価
工事が現在の運用に与える影響や、新たな発熱負荷が既存のワークロードに及ぼす影響を評価します。
環境面での効果の評価
液冷によるPUE(電力使用効率)の改善や、スコープ2排出量の削減効果を評価します。
ソリューション設計
設計コンサルタントやパートナーと連携し、サイトおよびアプリケーションの要件を満たすソリューションを設計します。
液冷導入のポイント
多くの施設は液冷に対応した設計になっておらず、改修が必要になります。ラック単位でも、部屋単位でも再設計を行う場合には、以下の点を押さえることが重要です。
電力要件の把握
新たなバスウェイの配置場所、冗長化の設計、電力の配電ルートを検討します。
液冷方式の評価
導入可能な液冷ユニットの種類を判断します。
適切なラックの選定
高密度化が進むコンピューティング環境に対応するため、より幅広く奥行きのあるラックが求められます。
機械設備スペースの設計
床レベル、環境条件、保守要件を考慮し、液冷機器を最適に配置します。
技術スペースの設計
二重床の有無に応じて、配管と電力配線を分離するかどうかを検討します。さらに、高密度アプリケーションに対応するため、AC電源構成の見直しが必要となる場合があります。
機器の選定
液冷システムに適した機器を評価・選定します。あわせて、使用する材料との相性を確認し、必要な冗長性を確保できるよう適切に配置します。
プロジェクトサービスの活用
パートナーや関連チームと連携し、アプリケーション設計の検討、機器のオフサイト検証、システムの導入および立ち上げを進めます。あわせて、リモート監視および定期メンテナンスを実施するための計画を策定します。
Vertivの高密度ソリューションをご覧ください
Vertivは、液冷・空冷・電源技術に関する専門知識をもとに、お客様のニーズに最適なシステムやコンポーネントの選定を支援します。さらに、リモート監視、予防保守、トラブルシューティングなどのサービスを提供し、液冷ソリューションの安定稼働を支えます。
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